『週刊少年マガジン』1977年第33号
『インスピレーション』レコード

またまた『週刊少年マガジン』(講談社)の1977年第33号(8月14日号)。
香港の歌手、チェルシア・チャン(陳秋霞)が日本に初お目見えしたときの記事です。
チェルシア・チャンは、1957年11月12日香港生まれ。1975年10月に『Our last song together』でデビュー、一躍人気歌手となります。
同年11月には、自作曲『Dark side of your mind』(作詞:パトリック・ウォン)で東京音楽祭予選に参加しますが、残念ながら本選出場は逃しました。
1976年に主演した映画『秋霞』(宋存壽監督。鍾鎮濤共演。不治の病もの)で、1977年第14回台湾金馬奨主演女優賞を最年少で受賞。
その後も、香港と台湾を中心に歌や映画に大活躍、1981年にマレーシアの富豪と結婚、引退しました。
この記事にもあるとおり、彼女の日本進出は1977年。デビュー曲は『インスピレーション』でした。
香港での彼女は、トップアイドルであると同時に、自ら作曲し歌うというシンガー・ソングライターのはしりのような存在でしたが、日本では筒美京平が全ての曲を手がけています。
が、本国での仕事があまりにも忙しく、日本での活動に本腰を入れることができなかったのが裏目に出たのか、決定的な人気を得ることは出来ませんでした。


表紙。
「アグネスにつづけ!」というコピーが目を引きます。
香港の人気歌手も、日本に来れば「ポスト アグネス・チャン」としてしか見られていなかった、というわけです。


巻頭グラビア。
タイトルは、「さわやか!チェルシア」。


日本では十分な時間が取れなかったのか、これらの写真の撮影は、香港で行われています。


七年目の浮気?


こちら、日本でのデビュー盤『インスピレーション』。
「透きとおったさわやかさ Chelsia My Love」とあります。
ちなみに、「Chelsia My Love」というのは、『秋霞』の英文タイトルです。
1998年に出たCD「筒美京平ULTRA BEST TRACKS ポリグラム編 PolyGram GIRL POP edition」(TACT-1005)に、この曲の他、『ロング・ロング・グッバイ』、『マインド・ウェーブ』の3曲が収録されています。


おまけ。
映画『悲之秋』(1979年、台湾。頼成英監督。秦漢共演。侯孝賢が
助監督を務めています)のチェルシア・チャン。






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